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NPO法人活きる 10年の歩み
平成26年6月
副理事長 宮脇貞夫
平成26年度はNPO法人活きるを創設して10周年にあたります。
そこで、この10年間の活動を振り返り、そして、これからの活動を考えてみました。
1,きっかけ
 妻の満理子がクモ膜下出血の後遺症で大きな障害(四肢麻痺、高次脳機能障害)を持ったことで取手市立心身障害者センターあけぼのを利用することになり、そこで現理事長の染野和成と知り合いました。
 その頃、染野和成は「地域に活きたい障害者の会」という任意団体を主宰していて入会のお誘いを受け、定番イベントの電車でGOに参加しました。会合などに参加するうちに、もう少し積極的に障害者の支援活動をする目的でNPO法人の設立を提案し、平成16年に設立準備会を招集し、設立に向けて準備を始めました。 地域の人に設立を周知してもらうために横浜のすがやあゆみさんに講演(タイトル:障害はブランド)を依頼し、多くの方に身体障害のことを知ってもらうきっかけになりました。
   
電車でGOin巣鴨
特別講演会 ”障害はブランド”

2.設立当初
 平成17年2月17日に茨城県の承認を得て、NPO法人として登記を完了しました。 拠点になるところがなかったので、社会福祉協議会にお願いして取手市福祉交流センターのエレベーターの裏に机を置かせていただき、仮事務所としてスタートしました。 当初は障害者の社会参加を目的としたイベント開催と生活相談コーナーの活動を中心に動き始めました。

NPO法人活きる発足が常陽リビングに取り上げられました
最初の大きなイベントは「夏の日の1993」でお馴染みのclassの津久井克行さんが無償でNPO法人活きるのためにコンサートを開いてくれたのです。会員さんたちは慣れない宣伝活動を必死でやったおかげで、会場は満員になり、来場された方たちは思いがけない大物のコンサートにとても感動されました。 
津久井克行ハッピーコンサート(2005/11/26)

3.事業立ち上げ
 かねてより機会があったら移動困難者のための送迎サービスをやりたかったので、今までの実績のあるNPO法人ふじしろ福祉の会に相談して安全のために運転講習会を開催することになりました。 平成17年10月にあいおい損保の協力の中で茨城県では最初の講習会となったのです。

24時間テレビと市民の方から寄贈された車両
茨城県で初めての講習会

 時を同じくして、取手市が管理しているビルの一部を無償でお借りすることになりました。5坪ほどですが一応自分たちの城ができたわけです。 そして、国土交通省に登録して有償福祉移動サービスを展開することになりました。運転ボランティアは活きる創設時の仲間と井野団地の助け合いの会が合流して始めました。
 
 障害者の就労支援を目的として新たな事業も立ち上げました。冷凍水産品の販売と笠間焼きのユニバーサルデザイン食器の販売です。
 冷凍水産品は鴨川の業者さんの協力で格安で卸してもらえました。設備もWAMの助成を得て大きな冷凍庫も用意しました。 販売、在庫、発注管理を当事者に関わってもらう計画でした。
冷凍水産品の販売

 ユニバーサルデザイン食器の販売は笠間の陶芸家さんの研究グループKDS(現ひとらぼブランチ)の全面的なご協力で人にやさしい器の販売をはじめました。 販売サイトを設置してネット販売を主にやることでサイト管理を当事者にやってもらう計画でした。
 そして、以前印刷に関わっていた当事者がいるのでその方の指導のもとにパソコンを利用して印刷機を購入し、印刷業務も始めました。
やさしい器展

 障害者の社会参加を目的としたイベントを定期的に開催し、楽しみの提供と外出のきっかけ作りをしました。 主なイベントは障害者スポーツの「活きるリハビリスポーツ」、交通バリアフリーの調査を目的とした「電車でGO」、その他コンサートや講演会の開催を頻繁に行いました。

活きるリハビリスポーツ
電車でGO(柴又・帝釈天)

 また、身体障害者の支援には必須の介護技術勉強会を開催し、体への負担が少ない介護技術の普及に努めています。そして、NPO法人活きるの当事者会員のための生活サポートグループも立ち上げて制度ではできないサービス提供をボランティアで開始しました。

4.創立10周年感謝祭
 平成26年5月25日には創立10周年を記念し、応援してくださった方々へのお礼の感謝祭を開催しました。 準備の段階から新しく協力してくださっている各方面の若い力が結集し、楽しく運営が出来ました。 ラジオつくばさんも興味を持ってくださり生放送でNPO法人活きるのことを多くの方に知ってもらう機会になりました。

       

 そのおかげを持って当日は会場に100人近い方が来られてびっくりでした。 
 バーベキューや飲み物を提供し、肉15kg,ビール60本があっという間に消えました。 活きる以外のバザー出展もあり、たくさんの掘り出し物がいっぱい売れました。
 
感謝祭会場 大量の肉と野菜 楽しくて温かい バザーも大盛況
いい気分! 微笑亭福悦さんの講談 みんな講談に聞き入っています オーラルピースの販売

 そして、注目の出し物のなかなか聞くことができない微笑亭福悦さんの「寛永三馬術 出世の春駒」(←動画です)という講談が午前と午後の2回演じられました。面白おかしく迫力のある演目に皆さん真剣に聞き入っていました。
 この感謝祭には多額の寄付金、バザー品の提供やPR、食材や飲み物の差し入れ、買い物や会場設営、当日の運営に多くの方の応援がありました。ほんとうに感謝でいっぱいですし、これからのNPO法人活きるに明るい未来を感じることができた1日になったのです。

              

5.これから
 何もわからないまま突っ走って、あっという間の10年に感じます。 継続できたのは創立から関わってくれた方々、そして活動を始めてから関わってくれた多くのボランティアさんのおかげだと思っています。 今までの反省とこれからやらなくてはいけないことを冷静に考える機会になっています。 

 活動事務所も市が管理しているビルの解体に伴い駒場4丁目にある元ゴルフショップを大家さんのご好意で格安でお借りしていましたが、平成25年10月に本郷5丁目の現活動事務所に拠点を移しました。バリアフリーで居心地の良さを意識し、ショートステイルームを完備しています。テラスでパーティーも出来ます。ぜひ、お立ち寄りください。

 有償福祉移動サービスは社協さんが定期的に国交省認定の運転者講習会を開催してくれることになり、徐々に新しいボランティアさんが関わってくれるようになり活動継続の大きな力になっています。 印刷業務はより営業力をつけ収益を上げる努力をします。
 就労支援については身体障害者が関われる事業ではなかったので休止することにしました。今後の課題です。 また、生活サポートや社会参加を目的としたイベント開催は法人事業ではなく活きるグループの外部団体の主催とし、活きる以外の多くの方が参加できるような活動を目指します。その一つが活きるリハビリスポーツを改めチャレンジの広場です。内容を一新して昨年から開催していますが参加者が格段に増え、システムの変更が成功しています。

 10年間、頑張ってくださった理事の方たちも理事職を辞し、役員が一新されました。 しばらくは現在やっている事業と活動の安定をさせ、法人の耐力をつけます。  今後は分野を超えた交流を深めて若い力の創出を目指します。

 今年度は新たなボランティアの育成、障害への理解を重点に活動します。
 ボランティア育成についてはチャレンジの広場を地域に周知してもらい、ボランティアが参加しやすく継続できる環境を作るとともに、ネットワークや社協と協力して育成講座の開催や学校・企業を回って協力を求めます。
 そして障害への理解を深めてもらうために講師の派遣や講演会の開催、ネットワーク主催の障害をテーマにした勉強会に参加しPRに努めます。

 今後はとりで障害者協働支援ネットワーク、市障害福祉課、取手市社協と協働して障害者が住みよいまちにするために積極的に貢献します。そして、将来はNPO法人しか手を出さない、活きるだから出来る事業を模索していきます。

 最後にこの10年間を支えてくださった多くの方に、理事長の染野和成に代わりまして、この場をお借りして深く深く感謝します。 そして、これからもNPO法人活きるは障害者を支える活動に尽力していきますので引き続き応援をよろしくお願いいたします

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