ホーム


2017年11月26日 【石巻講習会】     
 


 石巻で災害移動支援の活動しているNPO法人Reraの福祉送迎講習会に招かれて講師として参加しました。  今回で3度めになります。

 今回の講習会は福祉有償運送の運転者講習会を兼ねており、私は直接運転者講習に関係のないコマを担当させていただきました。
 受講される方はReraで送迎をされている方の他、施設関係者、障害者支援、社協、復興支援などの活動をされていて、いろんなことを学びたいと来られた方たちです。石巻だけでなく、遠くは北海道、横浜、東北各地からわざわざ来られていました。

 午前中はとりで障害者協働支援ネットワークが発行した「障害者のための防災マニュアル」の内容説明です。 マニュアルを作成するまでの動機と経緯、そしてマニュアルの目的と内容を約30分で説明しました。石巻にはこのようなマニュアルはないのですごく興味を持ってくれました。
 後半は石巻在住の重度の障害のあるお嬢さん(20歳)のお母さんが東日本大震災時の経験と避難所での大変な生活を語ってくれました。 災害被災当事者の言葉は胸に響くものです。

 午後の講義はまず送迎の際と避難所を想定した介護技術の講習です。NPO法人活きるが定期的に開催している「楽ちん介護」での技術の一部を披露しました。 立つことが困難な高齢者の立ち上がり補助は立ち上がる感覚を思い出させ、自信をつけることで自分でトイレに行けるようになるかもしれません。それによって、おむつ装着の寝たきりが避けられる事になります。
 次に全介助の方のトランス技術を体験してもらいました。 皆さんコツを掴むとうまくできるようになりました。 最後に重量級の全介助の方のトランスです。 宮脇がいつも使っている技術です。 全く腰に負担をかけませんが、コツをつかむのが少し難しいです。

 その後が今回のメインテーマである介護者のメンタルケアについて、宮脇が在宅介護や障害者支援活動で学んだことを約2時間ほどお話させていただきました。 基本、在宅介護は大変だけどいろんな方の支援を受けながら環境を整えれば、気持ちの持ち方次第でそんなに大変でなくなり楽しいこと、嬉しいことも多くあることを伝えられたと思います。

 講習後はReraの関係者の方たちと打ち上げをしました。講習会の感想を聞き、お世辞でしょうがとても良かったとのことです。そして、それぞれの活動のことや石巻の事情など熱く語り合い楽しい時間を過ごせました。 

 今の石巻は復興住宅が整備されて仮設生活を終え、街の機能も戻り、一見あの大震災から復興しているように見えますが、まだまだ多くの問題を抱えていてボランティアの力が必要なんです。その実態を伝えられたら少しはお役に立つことになります。「石巻復興きずな新聞」は地道な情報発信をされています。ぜひ、御覧ください。また、きずな新聞の編集長の活動資料を読んでみてください。

 同じ方向を向いている方たちとのディスカッションは実に楽しいです。再会を約束してお開きになりました。



inserted by FC2 system